既読された方よりアニメで大幅改変されているから
原作を先に読んでくれ！という勧め方をされたので
締切付きで読んでいた次第。

原案がイトーさん、書き手がえんじょーさんではあるのだが
一般的にはすべてまるっとイトーさん扱いになっているため
アニメ三部作の一つとして入っている。

『虐殺器官』→『ハーモニー』→『屍者の帝国』
書いた順で読み進めていい。
神林作品みたく逆回転は無理。
『虐殺』と『ハーモニー』は世界観を共有、時間軸も動かせない。
単品で読めるのは『屍者』だけだ。

史実キャラが出たり、日本編があったり、主人公の腕っぷしがなかったり
前2作品と比べると異色な話で、SFらしい理屈っぽさは少なめで
軽小説の雰囲気が漂っているのはえんじょーさんだからだろうか。

主人公の代わりに腕っぷし担当のバーナビー大尉がとてもいい職業軍人で
アクションシーンをすべてジブリアニメにしてくれそうな活躍っぷり。
イトウさんが書いていたら、ここまで好男子でいてくれなかったろう。

イトウ作品ではとかく主人公は社会にたいして斜に構えているものだが
暫定主人公のワトソンは流されるタイプではあるものの
物事を真正面から受け止めて対処していく（そして流す・笑）ことで
青春冒険小説のおもむきすらもある。

本編をさわやかに読了して、あとがきを読むと訪れるのが
作品の作成過程から出来上がりまで含めて
原案者からの身体をはったブラックジョークを言われたような気持ち。

ミステリー作家の死後、公式サイトで表示されたメッセージも粋だったが
これもまたイトウさんらしいメッセージだろう。

かなり前から時計用の電池が切れていて騙しだまし使っていた
ノーパソがお気に入りを道連れに旅立たれてしまい
急遽、新しいノーパソ様を迎えることになった。

そんなこんながありつつも読書が進んだのでぼちぼちと。

・「たいたにあ5巻」
1巻を読んだのが○年生の頃･･･（遠い目）のスペオペ小説。
ついに完結編だが、銀英伝ならば自由惑星同盟が
滅亡したぐらいの描写っぽい終わり方なので
本来だったら後5巻ぐらい続ける予定だったのではなかろうか。
作者が言っていたように「思ったよりも死者数が少ない」

・「海賊王の死」
アドリアンシリーズ4巻でしたっけか。
海外ゲイミステリ小説の翻訳小説。
前回で株がストップ安になっていた元彼が再登場。
懐かしい人々も戻ってきそうな感じだが主人公が儚げに。
今年の年末で最終巻が出る予定とのことで寂しい。

・「だんじょん飯」→ジャケ絵のマンガ。
タイトルを見たときは新手の再現レシピ本かと思っていたが
評判がいい＆たまたま本屋で原画展を見て面白そうと思い購入。
ダンジョンでご飯はどうしているんだろう？
という素朴な疑問を展開したら、こーなった物語。
RPG好きならぜひぜひ。

・「ぎゃくさつ器官」
アニメ化が決定したプロジェクトいとーの3部作の第一部。
映像制作業出身ということもあって文章で読ませるよりは
脳内に展開した映像を文章に起こしたような書き方をするためか
専門用語にルビがふってある単語が多い割には軽め。
作者が同年代ということもあってか辛めに見ているかもしれないが
映像エンタメからの引用などをみるにつけ、私たち世代は
すべからく借り物しか持ちえないのではないかと寂しくなる。


今季の深夜アニメはアルドノアと百合クマアラシぐらいをぼちぼちと。

12月刊行予定を見ていたら
11月とは雲泥の差で手帳に書き込んでいたら
思わず「おうふ･･･」という声が漏れるほど多い（大汗）

えー、年末でお金がばっさばっさと出て行くのにー。
映画もいっぱいあるのにー。

orz

買うぞリスト＞
文スト6　限定版
バルツァー7
スタンプ4　限定版
総集編3
あおはる2015
くろひつじ20
文庫本　4冊
新書　1冊

ここに書店で見かけた本とかで追加がでそうな予感。

ジャケ絵のこれは11月に買った偵察機の小説。
呪いコンビのモールス信号での会話がたまらんのです。

大昔に読んだ本はおおまかな内容は覚えていても
タイトルや著者まで記憶していることは少ない。

ネットのおかげで覚えている単語を検索ワードに入れると
偶然にも再会できることもある。

その1冊がこれ。
大人向けのタイトルは「ホプキンス記（仮）」で
日本語翻訳はこの児童書の抄訳のみだという。

月が落ちてくるからと政府から指示により
国民全員でシェルターを作って生き延びようとする。
ところが、墜落のショックで大津波が発生して
シェルターに流れ込んだ水で溺れ死んでしまう人が多数出る。

その後、落ちたところから鉱物資源が含まれているが分かり
国同士で奪い合いになり、戦争のために生き延びた人々が徴収される、
という救いようがないイギリスのSF小説である。

小さい頃はこういうのでもへっちゃらで読めるんだよなー_(:3 ｣∠ )_


さて。
そろそろ夏アニメも終盤。
「ダンディ」の「勘違いロン リーナイト」が頭をまわって仕方がない。
DLしろってことなんじゃろか。

そんなに売れていましたっけ？

と思わず言ってしまうぐらい、新刊単行本が出るのが
海賊マンガとかバレボーマンガと同日でそれらの平積み量に
圧倒されて目測誤っていたものの、考えてみれば

ジャ〇プ様ですし（ずずー･･･）

「手紙蜂」のような深夜枠かOVAで出るかなとかとか。
テレ東深夜枠だと見やすいのでぜひにも（笑）

今回は前半が友情炸裂回で、後半が家族回で。
相変わらず女性陣が強くてかっこよくて美人でたまりません。
最近は「かわいい」美少女ばかりだったので
男性陣と同じ立ち位置で仕事をきっちりこなす
プロフェッショナルな女性が出るとテンションが上がる。

＃ブララグもある意味プロしかおらんし（笑

どこの製作会社なのか、監督は誰なのか、キャストはー？
と気になりつつ、気長に待つ。

こちらも1年ぶり以上？の単行本。

書店特典がつくというので先行販売されていないかと
都心の大型書店で確認したところ
「前巻も1冊入荷しただけですので、今回も1冊入るかどうか・・・」
と言われたので、取り置き依頼をかけた。

で発売当日に無事確保。
店頭には並んでいなかったので先の店員さんの予想通り
大型書店でも1冊しか入荷されていなかったようだ。

Kindle版も同日発売されるので紙媒体の発行数を絞っているようだ。
特典付きの書店でこの有様だから
アニメマンガ専門店以外ではまず卸されていないとみていい。
これからは電子版が同日発売する本で
必ず手に入れたい場合は予約や取り置き依頼はやるべきだろう。

＃紙媒体じゃないと裏表紙マンガが読めないことが多々ある・・・

満を持して男の娘（同出版社はその専門雑誌を出している）ネタでヤマトタケルが登場
珍しくシリアスな天使たちの外伝が入りながらも
8割は相変わらずの関西ジョークで最高にいい。
そして、物語の舞台である地方の観光課に捕捉されたようだ（笑）

うっかり前の日記を抹消してしまい、しょんぼり。

『キャラバン・サライのロシア』上下巻　植田 樹著　東洋書店
ロシア史に興味ある初心者には便利な本。
ソフトカバーで持ち歩きやすいのもステキ（笑）

さて、気持ちを立て直して今月の楽しみは
数年ぶりの新刊が2冊もあること♪

こちらの本なんて5年ぶりだそうで・・・もうそんなに？

出版社も気合が入って画集＆ポスター付きの限定版に
CMまで作っちゃう勢い。
ttp://www.youtube.com/watch?v=2o_ha5qjY4E

この巻から始まる話はまだ続くので次も楽しみ。

”バチカン奇跡調査官”で手持ちのない分を買って
全巻揃えておくか！と思い立って本屋をはしごしてて
つい手にとってしまったのがこれ。

英米文学では必読らしい「ジーブズ＆ウースター」シリーズ。

昨年、国書刊行会がファンの間で伝説になっている
現地でドラマ化された作品に邦訳字幕をつけたDVDを2巻出したが
その原作をコミック化したのはこれが世界初らしい。

国内で翻訳されている版では2種類あって
国書版が「ジーヴ”ス”」で、文春版が「ジーヴ”ズ”」だそうで
どっちが発音に近いのだろうか。

＃「ス」の翻訳者がコミック内での解説も担当している。

いわゆる少女マンガにありがちな背景における
時代考証で微妙なところが少なく
絵付き小説のようなストーリー展開をするので
小説から入るのはちょっと、という向きには気楽にとれる一冊。
今のところ全3巻、にタイトル変えて（「英国紳士録」）続きが1巻。

その分、セリフの少ないマンガに慣れている人には
ハードルが高いマンガになるかと思われるが
1話完結タイプなので、じわじわ読むとよいかと。

今月最大の楽しみがこの単行本の発売！
このかわいらしい絵でおおよそ1話読み切りな内容なのに
すっきりしない、もんやりするような終わり方もある
架空戦記マンガであります。

紀伊国屋書店本店（フォレスト）や書泉で
原画展示やフィギュア展示など
販促もごっつやっているので気になる人はぜひ見てから
単行本も手に取るべし。（お試し読み見本誌もあるよー）

今回衝撃的だったのはハンサムな将校だとばかり思っていた方が
ハンサムな人妻かつ母親だったということが判明し
膝から崩れ落ちていたものの、ハンサムでステキな人に変わりなく
この巻に収録されたエピソードで評価は天井知らずに上がっている。

憲兵の腹黒兄さんも好きだが、旦那ちゃんにするならSF好きの上官氏だ（笑

徹底的に細かく丁寧にディティールと日常を積み上げることで出来る
軽やかだけれども空虚化していない架空戦記マンガという
エンタメの底力を体感してほしい。


ええまあ、ナニとはいいませんが、見世物化していやしませんかという
作品が増えてきていてですね･･･木っ端微塵にもほどがあるくらい
エンタメor萌え化してるか、後ろめたさを感じるけれども
描きたい気持ちが抑えられないならともかく
中途半端にロジックを使っていることが
どれだけ罪深いことか自覚していなさそうなのがどうにもこうにも。

最近は読むのに頭を使いそうな作品は買った後
しばらくうっちゃっておくことが増えてしまってどうにもこうにも。

読み出せば早いし面白いのだが腰が重くなったなあとつくづく。

さて。
オートマティック積読にならない作品の一つがジャケ写真の
「血 界戦線」　伝奇が減って貴重な作品（´・ω・｀）

＃同じ日に買った「文豪スト.レイドッグス」もnot積読作品

2話構成で一つは懐かしいキャラ登場もステキながら
飯絡みのエピソードは粋な姿勢がたまらない♪
最後の病院回はどんな異界でも医師カタギに違いはないという
伝奇モノらしい解決法に謎の感動が呼びおこされる。

結論。今回も最高でした！


小説の方はバチカン奇蹟調査官を読み進め中。
衒学趣味がある方なら楽しめると思うのでオススメ。

積読している書楼弔堂は円了が登場するそうなので
年内には手をつけたいところ。

最速上映会で台風＆地震というワルプルギスを召喚する
奇跡も魔法もあるアニメ作品は総監督から
「心を強くもってみてほしい」と言われるだけあって
鑑賞後の感想が精神崩壊による沈黙だらけで
一人じゃ心細いなーと思っていたら
ちょうど友人が行くというので一緒に行ってみた（笑

感想ー。

lllorz
いやもう本当に心を強くもっていかないと。
杏さやファンならホコホコできる内容ではあるんだけれども
それ以上にその結末はきつい。
EVA旧劇場版を見た後の気持ちに近いと思われる。
（話を続けるためにうろぶちENDを変えたというウワサも）

いいよ！もうおしまいにしようよ！という気分なのだが
まさか続けるんですかね、これで。

さて。
先日より読み進めていたルポがコレ。
「動物農場」などを書いた著者の初めのルポで
インドから帰ってパリとロンドンでホームレスをやっていた頃の話。

パリ部分は外国人労働者（著者はイギリス人）の底辺を描いている。
友人の元帝政ロシア軍人でお調子者のボリスと仕事を探して放浪したり
大ホテルの皿洗いをしたり、上役に日払い賃金をピンハネされたり。

ロンドンになると自国だけあって貧困者対策などの記者視線が強くなる。
食事配給にと配られる食券はレストランにピンハネ（６セント分なのに４セント以下の
食事を出す→店は政府からは６セント貰う＝2セント儲け）されたり
救世軍、貧救院、貴族のご夫人、教会などの施し風景など興味深い。

こっちの収入があるレベル以下に落ちると、とたんに、当然の権利があるような顔で
世間が説教を始めたり、こっちのために祈ってくれたりするようになるのは、
妙なことである。

1930年ごろのルポだが歴史モノというより現在の話に近いので
色々考えさせられるところが多い。

火星三部作を読了！！

wikiなどで確認した順番によると

「あな魂」→「殻」→「膚」となっていて

物語の時間軸でいえば最後が時代が古い。

同じ登場人物によるシリーズではなく
前2作が前振りで「膚」に全て集約されてくるため
読了した人が共通して言う
「順番に読む進めるべし」というのを思い知らされた。

＃「膚」まで読了すると「あな魂」を読み返すとも言われている。

読後の味わいは人間とそれ以外のモノに個体差はあっても
上下を感じることは何ら意味をなさないという壮大な世界観に圧倒される。

人造人間の主人公、その教育係の人間たち、
同じく人間から作り出された動物、人間、機械人･･･
起源も違うモノたちが織り成すお互いへの衝突。

前2作が衝突から出来上がった物から生まれた世界で
生きる子供たちの物語になっていて
タイムスリップをゆっくりしている気分になる。

で。
火星三部作の中でキャラが立っているのもこの巻。
人造犬のサンクにはメロメロになるはず！
長い物語で読みきるのは大変かもしれないが
サンクと主人公に出会うために頑張って読むべし（笑）

22年ぶりに！まさか本当に発売されるとは思わなかった（笑）

感想としてはタイトル以上のものはなく。
･･････久しぶりに大いに凹んだorz

全5巻の予定だそうなので、次のアル戦書い後に
手をつけるそうなので完結を読みたければ
著者読者ともども長生きが必要なようだ。

徳間ノベルズの続きにコレを並べるのが合わなくて
本屋さんのカバーをとれずにいる。
中の挿絵もアニメ絵に合わせていてですね･･･
徳間版の表紙と中のキャラデザ別な方がいいと思うのだが。

何にしても22年経過したり、薬師寺さんで軽くなった文体に心配していたが
スペースオペラで田中さんならこれだろーな文体になっていたので
旧来からのファンもぜひ。


某作家さんのwebサイン会に申し込んだのだが
誤植だか落字が印刷後に判明したため
サイン分は作家さん自ら訂正を入れてくださるそうで（大汗
ものすごくレア物になりそうな予感。

中華風ラブコメファンタジーの原作とコミカライズが同時期発売で
右往左往していたわけだが残り数冊や品切れの店が多くて
久しぶりに悪い汗をかいた（苦笑）

ファンタジーですから！野暮なツッコミはナシですよう。
特装版のCDは･･･天然なジョージさんでえがったです。

中華が好きだからといってもコレはダメ、アレはいいとかあるわけで
せっかくの息抜きならば、選り分けは大事であります。

某公共放送の中国といったらこの人！なカトーさん。
共△党が大好きなのか、中国が大好きなのかはさておき
解説コーナーに立たせた日には熱いトークをされる。

話し始めたときの目をキラキラさせながら熱弁をふるう姿もさることながら
トンデモ理論にはならない高度なオタクっぽさが大の好物です＾＾

先日、30分程度の解説番組に出てきて健在ぶりを確認。
まあったく変わってない。

図書館で駒田信二先生の本を2冊借りてきたし、久しぶりに原点回帰したいところ。

友人にお誘いを受けて花火大会に。

その前に読んでいた本がこれ→
読み終わった後は花火が一味違って見えるはず。

前作の「天球儀」もそうだが、しっかりと資料を読み込んで
さりげない日常の所作を入れつつ、戦争の状況を織り交ぜ
なおかつ二人の関係や結末へ向かっていく展開が
さりげない風でいて、ものすごく丁寧に書かれていて
寡作だが注目の作家さんであります。

ラノベでは第二次世界大戦（日本軍）モノは売れないそうで
読者に知識がないし、重そうにみえて敬遠されることもあろうが
著者に戦争の経験がない、資料の読み込みが浅い、
戦記モノを書くのに必要な筆力の不足もあるだろう。

数十年前には史学科卒や研究者による論文っぽい戦記モノが
各出版社よりひしめいて競い合っていたものだが
最近見受けられるのは軍事訓練の経験者や
シュミレーションゲームの愛好者が多く見受けられるので
重厚感があったり、文語体が書ける人は減っているようだ。

＃文語体は中二的に燃えるのに。

美談にせず、嘘っぽくもならない絶妙なバランスで
書くことができる貴重な作家の一人だから
耽美小説と尻込みせずにぜひ手にとっていただければ。

旅行を間に挟みつつ読了。
書物.狩人シリーズ第7弾目だったかな･･･
1回読みきりでも読める短い話がたまると
ノベルズになって発行されるので
何冊目か覚えてない時も（苦笑）

著者が近現代ドイツ史の研究者のため、題材もだいたいそこから
そして9割事実で1割ウソの配分で書かれる物語に
ビブリオマニア魂炸裂なセリフの数々は衒学趣味な本好きにはたまらない。

書き下ろしは珍しく現在進行形の事件を取り扱っており
日本の報道も少ないが、現地でも報道が微妙になってきている
NSUによる外国人殺害事件が背景に使われていた。

この事件はちょっと検索するだけでヒットするが
読めば読むほど気持ちが暗くなる･･･。

友人宅で家飲みしたところ、
一人1本ワイン飲んでいて胃薬のお世話になったにも関わらず
ビアガーデンでも飲みすぎて再び胃薬のお世話にorz

もう年でんな･･･1回3杯にしよう（自戒）

香港映画祭が夏にあるということで
飲み会＆映画情報で「だうーん」状態から脱出できたようで
そこそこ読書も進められるようになった。

そんなときに新聞連載小説が単行本になるなると
2,3年言われ続けていた作品が今月についに刊行。
作者が結婚したこともあって「非モテ」小説に翳りが出ていたが
「ボンクラ」小説ぶりは相変わらず健在である。

この作品だと主人公は学生ではなく社会人なのも注目だろう。
7月からは別作品がアニメ化するので、そちらも楽しみ。

来月は頭に書物狩人シリーズ新刊が出るが
江森さんの本3冊、友人からもらった本1冊も積読しているので
どうにか消化していきたいところだ。