中華映画 2本

2012年1月14日 映画
久しぶりに中華映画の公開でございー。

1本目「運命の子」原題は”趙氏孤児” チェン・カイコー監督

映画評では地味ーとか、オリジナル展開はー、とか言われていたが
史実からしたらオリジナル展開してるし
服装のところどころにカラフルな色使いだし
エピソードを知らない人にも優しいキャラクターを絞った構成で
長時間を掛けた復讐劇として面白い作品であります。

程嬰と屠岸賈が程勃との関わりで変わっていくのと
復讐心を保とうとする、復讐を警戒する気持ちとの
揺れ動きが地味ながらも骨太な展開でいい。

見る前に「孟夏の太陽」を読むと、より感情移入しやすいかと。

2本目「関羽」原題は”関雲長”ドニーさんが関羽を演じるという香港映画。

香港映画で三国志って地雷にしか思えないが
あのドニーさんだしぃということで初日にかちこむ(苦笑)
(音は普通語吹替なので役者さんの生声”広東語”は楽しめない仕様です)
映画館は三国志マニアの集会と化していて
鑑賞後のお客さん(男性)がキャラ解釈で盛り上がっていた。

関羽は「関帝」として神にまでなっているので
それを現実感ある人間まで引き降ろすには相当な力技が必要だろう。
にしても、この昼ドラ展開はどうなんだろーなー。
その展開さえなければ、役者はよいので見応えはあり。

エピソード的には曹操の下で捕虜になっていた時期で
劉備が生きていたという情報が入って出て行くまでの話。
いわゆる劉備の嫁さんずを抱えて関所破りするところが
アクションシーンの肝なのだが、説明が不足していて
三国志を知らなかったら分からんちんだろうなと。

三国志マニアの男性に連れてこられた奥様&彼女が
退屈しているのが映画館ではビシバシと伝わってきたし。

史実である曹操の屯田制が地味に出ているわ
ラスボスが献帝というナンダッテー設定、
実は曹操はイイ人なんですよという
レッドクリフからの救済作品なのかしらんと思う部分はあるが
何しろ関羽の昼ドラがorz

三国志マニアならば、そっちは無視して
曹操の部下たちがアレはあの人だよねーと想像して楽しむもよし
袁紹との戦シーンを楽しむもよし。
顔良が陳小豪、張遼が邵兵とは思わなかったぜい・・・。
あの人は許猪かなーとかジュンユウかなーとか
考えていたら本筋を見るのを忘れる始末。

監督は曹操をメインで1本映画を撮りたいらしいので
次回を期待してイイ子で待ちます。

曹操が息子たちと部下で綱引き遊びをするシーンで思い出したのが
↑このマンガ。
曹操さんちの苦労人かつ、甘い物好きかつ、ツンデレな
長男の曹ヒが主人公というマニア向けマンガ。
でも、普通に面白いのでオススメ♪

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