放逐

2008年12月6日 映画
現地版VCDで2年ほど前に鑑賞しておりましたm(_ _)m
が、もうだいぶ内容を忘れていたので見直しの意味も込めて映画館へ。
なんせ日本を飛び越してアメリカで公開されていた映画祭出品作品なんですよ。
日本のバイヤーってセンスねえ・・。

愚痴たれても仕方なく。
香港映画でジョニー・トー監督作品。
この監督は映画評論家町山氏曰く「香港のミイケタカシ」だそうで
次々と新しい演出を考えだし、作品をたくさん作り、そして出来のよさと悪さが
極端なことから名付けたそうであります。
香港映画好きならば必ず中毒を起こしており、監督の名前を見るだけで
見に行ってしまっているかと思う。女性受けは悪いらしいが。

参考までに日本で公開されているものでは
「ザ・ミッション」「エレクション」「チャウ・シンチーの熱血弁護士」
「マッスル・モンク」「ブレイキング・ニュース」「ファイヤーライン」
なんかはレンタル屋で借りやすいかと思われる。
「マッスル」は上級者向けなので、あまりオススメしない。

マフィアのボスを殺そうとしたばかりに追われているマーを追って
マーの幼馴染で一緒にマフィアのメンバー入りしている友人たち。
これがポスターに出ている男性4人なのだが、彼らはマーとの銃撃戦の後で
部屋の片づけにご飯を作り、食卓を囲んで飯を食ったら記念撮影する。
この映画ではありえない銃の技がたくさん登場するのだが
文字通り映画始まってすぐの場面でコレなので油断してはいけない。

シリアスかギャグか捉えづらい演出が多いが
香港なら大笑いで劇場が包まれるかもしれない。

逆上したマーの奥さんが夫の銃で撃ちまくるため
すたこら逃げだすマフィア2人とか
ケガしたマーがひたすら「家に帰りたい」とつぶやくが
そのケガじゃとっくに死にますよね?と思うような
重症なのに元気そうだったり。

4人の放浪する姿が人生に迷うところにも似て非常に切なくなる。
もちろん子供のようにじゃれ合って楽しそうな場面もあるが
最後に出てくる現実に立ち向かう姿に心打たれる。

構成上の問題かもしれないが、90分程度の映画なのに2本見せられている
気分になる「やっぱり不思議な」映画であります。

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