味の伝統

2005年10月5日 グルメ
母が作る料理で麻婆豆腐がある。別に本場の辛さとか料理店の美味さとかを求めているわけではないし、幼い頃から食べているので味に不満なぞない。ただ、以前「料理の鉄人」で陳健一氏が鉄人として出ていたためなのか、「きょうの料理」再放送のラインナップに陳健民氏の麻婆豆腐の回が入っていて見たことがある。それを見ていて納得したのが、母の作り方はこの健民氏の作り方のまんまなのだ。多少アレンジはされていても基本がこれだった。当時、日本にある調味料や食材でどれだけ本場の麻婆豆腐に近づけるか、健民氏は試行錯誤したそうだ。なので辛さは今ひとつだが、日本らしいパステルカラーの麻婆豆腐が完成したのである。

幼い頃食べたのはこのパステルカラー麻婆豆腐で、最近のエスニックブームにより豆板醤が登場して以来、多少彩りが変わって辛さもちょっと変わった。でも、おそらく私も自宅で作る麻婆豆腐も多少変わったパステルカラーを継承し、家での味はこれで続いていくであろう。そう考えると考案した健民氏のこの料理はどっかの家庭で連綿と作られ続けられること想像すると面白い。

「セブンソード」の原作の日本語訳がついに徳間文庫で登場!明日は《晴子》も来るし、サブバック持って本回収の旅へ。

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