ラノベ好きの友人との茶飲み話。
「小野さんの悪霊シリーズがリライトしてMFで出るんだってさ」
ほー。
「でもさ、それってK社からはもう本を出さないってことかしら」
元々「悪霊シリーズ」はK社で出されていたし
ヒット作の12国もK社から色んな版で出されていたが
こちらは新刊がずっと出ていないし
悪霊だって人気がないわけでもないのに
再販を別会社から出すということは
手を切ろうとしているのではないかという推測だ。
K社の名物編集者が亡くなってからというもの
作家の離れっぷりがすさまじい。
最近出版された90年代新本格派の特集本は角川、原、光文社・・・
あのブームを作ったK社から出てこないのもそのひとつなのかもしれない。
新本格派は海外にも影響を与えていたが
それをがっつり受けていた台湾より出てきた作品
Lan Xiao著/玉田誠訳「錯誤配置」(原題:錯置體)
高雄を舞台にした医学ミステリ。
幻想的な謎掛けから始めて現代らしい不気味な脅迫で
主人公と読者を恐怖に落とし入れ
最後の叩き込みまでのストーリー展開が素晴らしい。
キャラ萌え作品というわけではないものの
道化役の李君、内気すぎる探偵の秦君、精神的に弱い主人公の藍君
この3人のセリフ廻しは京極堂シリーズを彷彿とさせる。
死体の描写については医学ミステリだからかもしれないが
日本よりも生々しい感じがあり、読後感がいいとはいえない。
しかし、その読後感の悪さが逆に印象深く、忘れがたい作品になるだろう。
で。
読み終わった後に作中でミステリおたくの主人公が上げた
日本のミステリを読み返したくなる(笑)
戦前から戦中ぐらいに流行った怪奇趣味が好きだし
その怪奇趣味を復古させたのが新本格派の一部なのよね。
「小野さんの悪霊シリーズがリライトしてMFで出るんだってさ」
ほー。
「でもさ、それってK社からはもう本を出さないってことかしら」
元々「悪霊シリーズ」はK社で出されていたし
ヒット作の12国もK社から色んな版で出されていたが
こちらは新刊がずっと出ていないし
悪霊だって人気がないわけでもないのに
再販を別会社から出すということは
手を切ろうとしているのではないかという推測だ。
K社の名物編集者が亡くなってからというもの
作家の離れっぷりがすさまじい。
最近出版された90年代新本格派の特集本は角川、原、光文社・・・
あのブームを作ったK社から出てこないのもそのひとつなのかもしれない。
新本格派は海外にも影響を与えていたが
それをがっつり受けていた台湾より出てきた作品
Lan Xiao著/玉田誠訳「錯誤配置」(原題:錯置體)
高雄を舞台にした医学ミステリ。
幻想的な謎掛けから始めて現代らしい不気味な脅迫で
主人公と読者を恐怖に落とし入れ
最後の叩き込みまでのストーリー展開が素晴らしい。
キャラ萌え作品というわけではないものの
道化役の李君、内気すぎる探偵の秦君、精神的に弱い主人公の藍君
この3人のセリフ廻しは京極堂シリーズを彷彿とさせる。
死体の描写については医学ミステリだからかもしれないが
日本よりも生々しい感じがあり、読後感がいいとはいえない。
しかし、その読後感の悪さが逆に印象深く、忘れがたい作品になるだろう。
で。
読み終わった後に作中でミステリおたくの主人公が上げた
日本のミステリを読み返したくなる(笑)
戦前から戦中ぐらいに流行った怪奇趣味が好きだし
その怪奇趣味を復古させたのが新本格派の一部なのよね。
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