わたくしと友人

十代初めの頃に道端でいきなり声をかけたのが、今でも続いている我が親友とその友人たちとの出会いである。

「四海のうち皆兄弟」なんて慣用句があるB型いっぱいの国があり、私も立派なはぐれB型でもあるんだし、唐突な接触は必然の「接触」方法だったのかもしれず。

何よりも当時のカルチャーショックはその友人の親しみの表現が、名前の敬称略だったことだ。それまではあだ名で呼び合うことが多かったため、それを飛び越す呼び名に出会ったのがこの時だった。

彼女の友人らを紹介された時も敬称略の呼び方だったゆえに、今だにあだ名もなく、今でもつるんでいるこのグループ内のメンバーに呼びかける名前は彼女の呼び方のままなのだ。

彼女以降に知り合った人たちは、あだ名やハンドルネームで呼ばれることが多いし、敬称もつけられ、つけて呼んでいる。だから、私と彼女がお互いを呼び捨てにする場面に出会うと驚いてしまう。

そんなことに気づいたのはここ数年。
「ハリネズミのジレンマ」も乗り越え、ほどよい距離感を保つ。お互いが居心地のいいように解釈し、またそのような空気を自ら作り、弱さも醜さも全部飲みこんで。呼び方を変えることで変わるとは思わないが、変わらないことで変わらずに済むなら、昔のままの呼び方がいい。だから名前が変わっても、出会った当時のままの名前で呼び合うだろう。

時間が経つごとに失われていったものはあるし、得たものもあるし、欲しくなくても与えられたものだってあるだろう。でも、せめてお互いの間にあるものは増減しつつも、一定の値をキープしたい。

せっかく出会った仲間たち。自分の不注意で失くすことは多々あれど(失言多いんだわ、これが)、か細く繋がっている限りは精一杯のお返しをしていく。

さて、そんなマジメなお話の後だがーーーー
そんな親友よりご連絡。執事喫茶の予約が取れたんだってさ♪
うわー、もうめっちゃ楽しみで仕方ない。クリスマスよりも楽しみですよ。どうしよーって悩んで悶えてます、はい。