実はここのところ、帰りが終電ダッシュとなっており、固い決意をしない限りは定時に上がれない。

本日は大分前からの予定&決意により定時ダッシュ、そして「パンズ・ラビリンス」を見に行く。

スペインの内戦を舞台に現実から逃れるようにファンタジーの世界や夢にのめり込む少女の物語。

これがもう、現実が過酷で残酷。とりあえず残虐シーンがダメな人、虫がダメな人は鑑賞不可能だ。香港映画などでこなれてきたと思っていたが、ヨーロッパは明らかに違う。座席が広かったので見ながらジタバタと目をそらしたり、耳をふさいだ。

またファンタジーといえども「指輪物語」などと違うのは、ファンタジーキャラの造詣だ。きれい、かわいい、美しいというものはなく、ただただ奇妙で醜く怖い。どちらに転んでも少女にとって過酷だが、ファンタジーの場合は目的と逃げる手段、ルールがはっきりしているので、まだマシなのだろう。

美術は素晴らしく、音楽もいいし、現実とファンタジーの切り替えが上手い。日本では内戦やレジスタンスという経験がないゆえに、内戦の現実というものを実体験として持っていない。この映画はプロパガンダはどのように行われるか、ゲリラ戦とは、軍の活動でのまかないを任される住民の意識は、内戦状況を知るための好作品。

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