芦辺 拓著。「ミステリーマスターズ」シリーズの1冊。
以前、書店で見かけた際も心惹かれていたのだが、値段が少々高めなのと、この作者の本を読んだことがないこと、《紅楼夢》原作を読んでいないことで、購入を控えたのだ。
今回は図書館で借りたので、さっそく。
内容としては、《紅楼夢》に登場する人物たちを巡って連続殺人事件が起こり、原作では1篇でしか出てこない脇役が探偵役となって謎を解いていくスタイル。作者も言っているように山田風太郎の《妖異・金瓶梅》を本歌取りした作りで、これもなかなかの出来。特に大観園を舞台とした、閉じられた空間での連続殺人というタイプは古典的ながらも一番書くのが難しく、読むのが面白い。このタイプの部類のおいて物語構成が成功していて、これこそ新本格派の真骨頂ともいうべき作品といえよう。
挿絵も大観園の地図もないので、読む前に「紅楼夢トランプ」or「紅楼夢連環画」と大観園地図を用意するとより一層楽しめる。このトランプは主要な女性登場人物のイラストが入っているので、どういう感じか分かりやすい。
《紅楼夢》自体は「紅学」という独自の研究があるぐらい、熱狂的ファンがいる小説である。中国四大奇書の1つであり、《金瓶梅》と双璧をなしていて、どちらかが入るのだ。他は《三国志》《西遊記》《水滸伝》。原作をまだ読んでいないが、この小説はざっくりと主要人物を紹介しているので、読みやすくなるだろう。
ミステリー好きにも、中国好きにもオススメの一品。
以前、書店で見かけた際も心惹かれていたのだが、値段が少々高めなのと、この作者の本を読んだことがないこと、《紅楼夢》原作を読んでいないことで、購入を控えたのだ。
今回は図書館で借りたので、さっそく。
内容としては、《紅楼夢》に登場する人物たちを巡って連続殺人事件が起こり、原作では1篇でしか出てこない脇役が探偵役となって謎を解いていくスタイル。作者も言っているように山田風太郎の《妖異・金瓶梅》を本歌取りした作りで、これもなかなかの出来。特に大観園を舞台とした、閉じられた空間での連続殺人というタイプは古典的ながらも一番書くのが難しく、読むのが面白い。このタイプの部類のおいて物語構成が成功していて、これこそ新本格派の真骨頂ともいうべき作品といえよう。
挿絵も大観園の地図もないので、読む前に「紅楼夢トランプ」or「紅楼夢連環画」と大観園地図を用意するとより一層楽しめる。このトランプは主要な女性登場人物のイラストが入っているので、どういう感じか分かりやすい。
《紅楼夢》自体は「紅学」という独自の研究があるぐらい、熱狂的ファンがいる小説である。中国四大奇書の1つであり、《金瓶梅》と双璧をなしていて、どちらかが入るのだ。他は《三国志》《西遊記》《水滸伝》。原作をまだ読んでいないが、この小説はざっくりと主要人物を紹介しているので、読みやすくなるだろう。
ミステリー好きにも、中国好きにもオススメの一品。
コメント