香港映画祭のために廻りの予定を観察する私。社長との面談もそこそこに逃走し、池袋で並びトップへ。まさか並ぶとは思わなかったが。こんなマニアックな祭で。

「ヒロイック・デュオ」原題は「雙雄」、意訳をするなら「双璧」ってところでしょーか。ちょっと違うか、まあ分かりやすく言うと「2人の英雄」。前評判はよろしくないようだったが、目的がレオン・ライ(先日うっかりDVD注文した黎明さんです)とフランシス・ンだし、見られればいいーのノリで来たのである。テアトルダイヤは小さい映画館ながらも、見やすい映画館であることは保証する。売店はやる気なさげたっぷりだが買うものがなければこれでよし。

あらすじは以下の通り。警官による証拠保管庫の放火があり、その裏に催眠術が絡んでいるのではないかと主人公の刑事は考え、その道のプロとされる男が刑務所にいるとのことでたずねる。その男を捜査に加えて、警官の放火を操っている裏の存在へと突き進んでいく。

イーキン・チェン(主人公の刑事役)が田中実に見えて仕方がない。顔も悪くないのに霞むのは、場面のいいところで隣にスーツ着てるレオン・ライ(刑務所にいた催眠術師)がずっといるせいだろう。レオンが奥さんに「君さえいれば僕は幸せ」なんて言ってるシーンで身もだえするバカが確実にここにいる。フランシス・ン(黒幕)がレオンに執着しているので、思わず「奥さんとフランシスでレオンを取り合っている・・・まあ、ありがちかなあ」。そしてこの映画のポイントはどんなことよりも強いのは「愛」というテーマ!監督、もしかして古龍好き?真正面からそういう言葉を出すと疑う。「愛」「友情」「自由」「夢」とか出たら要チェック。

#インファナル見た後だと、ラウ刑事(放火した警察官)という名前だけでアンディ・ラウは火もつけたんかい!と引っ張りたくなるのは私だけか。

最期の展開は不満だが、香港らしく男よりも女が生き残るってことでよいのではなかろうか。映画館から外へ出たら廻り中、中華の人々が観光中でいっぱい。一瞬、日本じゃないような感覚を味わう。

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