昨日、福岡から帰った早々に本屋をハシゴしたことは書いた。実はその前に図書館へ寄っていた。で、金庸の《侠客行》などと一緒にこの本を借りた。上遠野 浩平 著。

ライトノベルズではあるが、ミステリーの一品である。しかも読者に見せるのに大変な「安楽椅子」タイプ。病床にいる「しずるさん」は殺人事件の話が大好きで、お見舞いに訪れる「よーちゃん」に奇妙な殺人事件を話させる。この物語の特徴は事件の謎を解いても殆ど事件の結末には影響せず、よーちゃんと読者の前にしずるさんの説がぽんと置かれるだけなのだ。更にいえばこの2人以外に固有の名前が出てこない。それが白昼夢みたいな感覚を呼び起こし、作者のミステリーに対して斜めで見ている感触を伝える。

#ちなみにこれは2作目。

先日までの疲労により体調不良につき、暴食して寝る。

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